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2009年05月01日の記事は以下のとおりです。

この世で最も美しいもの(年長)

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 【画像:年長児達】

 年長担任の阿部先生から聞いたお話です。

 R子ちゃんは、最近白梅幼稚園に転入して来ました。
R子ちゃんは、その前は外国の幼稚園にいたので日本語が全くわかりません。しかも母国語が英語ではないので、私達も単語すら話す事ができないのです。それでも阿部先生は持ち前の明るさでR子ちゃんに関わっていたのですが…

 一日目は明るい笑顔の女の子でしたが、段々言葉が通じないことで、時々寂しさを感じて涙を流すようになりました。
 先生達はどうしたらR子ちゃんが楽しく登園することができるか考えました。

・これから日本で暮らすので、日本語を覚えて欲しいから、先生達がその国の言葉を勉強するのは本末転倒ではないか。
・しかし、悲しい顔をしている時に、一言でも通じる言葉で声をかけられたら嬉しいのではないか。
…等々話し合い、とりあえず挨拶や簡単な単語をメモし携帯することにしたのです。
 
 ところが、そのメモが必要ないと感じることがありました。
 R子ちゃんは、同じクラスのM子ちゃんと母国語でペラペラ話し、笑い合って楽しそうに遊んでいる光景を目の当たりにし、阿部先生は驚いてしまいました。
「どうしてM子ちゃんは言葉を知っているのかしら?」
阿部先生は近くに寄って聞いてみました。
 何とM子ちゃんは言葉を知っているのではなく、その国のイントネーションや雰囲気をマネて話しているだけだったのです。
 でも、二人はまるで通じているかのように楽しそうに会話をしながら遊んでいるのでした。

 この話を聞いた時、私(事務)はへレン・ケラーの言葉を思い出しました。

 “この世で最も美しいものは、目で見ることも、手で触ることもできないものです。それは心で感じるはずのものなのです。”

 M子ちゃんのやさしさを、R子ちゃんは雰囲気で感じて、心を開いたのですね。
 大人になると、言葉が通じないとあきらめて離れて行ったりするものですが、子どもの心は美しく、勇気があると感動しました。
M子ちゃんのお陰で『この世で最も美しいもの』を感じることができたと、私はちょっと得したような気持になりました♪

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