等身大の絵画製作(年長)
- 2010/09/30 16:00
- カテゴリー:子どもの生活の中から
(文:阿部)
模造紙1枚と3分の1の紙を貼り付けた大きな紙を見て、どの子も“大っきい紙”と目を丸くしていました。
この模造紙は、
運動会に向けて力を合わせ、一緒に取り組んできたリレーチームの仲間同士で1つの絵“等身大”を完成させ、このような形での力の合わせ方を体験する機会としました。
・・・取り組みの過程・・・
1.チームのみんなで誰を等身大のモデルにするか話し合う。
2.模造紙にモデルとなった子が仰向けになり、どんなポーズにするかを決める。
3.みんなで黒のクレパスで、体の輪郭を描いていく。
4.モデルとなった友達を見ながら、上下の服(ポケット、ボタン、名札、模様など)を描いたり、目、鼻、耳、口、眉毛、まつ毛、手のひらの指紋、髪の毛なども描いたりしていく。
5.描き終えたら、自分たちではさみを使って切り取る。(いろいろな所から切り始めている)
6.みんなで作り上げた仲間の名前を記すことにする。(順番を尋ねると、リレーの走者順に書くようにとのこと・・。)
7.どこに貼るかを話し合う(階段の踊り場の壁)。子どもたちの手を借り、貼り付けをしたところで、完成!みんなで歓声!
そこでの、子どもたちの喜々とした会話のやり取りのいくつかを紹介します。
【赤チーム】
A子「まだ、髪のところに何か足りないんじゃない?」
K子「あ〜、紫のゴムね」
A子「じゃあ、私そこやるね」
K子「お願いね。私はスモックのところやるね」
M男「俺も手伝う!あれ?!スモックのところ海みたい(波模様になっている)」
S男「本当だ!海みたいだね」(仲間たちも共感し合う)
【青チーム】
R男「手をパーにしているから、手相も描かなくっちゃ」
H子「あははは・・面白い!私はこっちの手相を描くね」
R男「わかった」
F男「じゃあ僕は、R男君の顔を描くね!」
I男「僕も!」
T子・M子「私も!」
R男の顔に集まり描き始めました。
モデルの子達も加わり、全員が顔描きに集中です。
全員「出来たね!」
みんなで描いたので、左右のバランスが違っていましたが、特徴をつかんで描かれていて、他のチームから「R男君に似てるね」という言葉が聞かれました。
【黄色チーム】
K男「Y男君、大丈夫?」
Y男「大丈夫だよ!」
K男「靴下のところは、僕に任せておいて!」
Y男「分かった、任せたよ」
Z男「ちょっと!ちょっと!違うよ〜よく見てよ!僕の眉毛はつながっているんだよ」
T子「あー!本当だ。でもどうやってつなげばいいのか、わかないよ」(困った様子)
H男「ここのところと、ここのところをつなげたらいいんじゃない?!」と言い描いてみせ、
仲間たちとモデルのZ男は「いいねえ〜♪」(納得・満足)
* お互いが1つの等身大を描いていくには、一人一人の力を合わせて完成することを体験し、その喜びは大きいと思いました…つづく(次回は、失敗談をご紹介します)