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だんご虫(預り保育)

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画像:ある日の預り保育で

(文:佐々木)

 (3歳児T君との関わりの中から…だんご虫)

 園庭でだんご虫を探すのが好きなT君
「家でも探しているから、だんご虫がいるところ、知ってる」と言い、石やプランターを動かしてだんご虫を見つけ、ケースに入れては喜んでいました。
 迎えにいらしたお母さんに、T君がだんご虫を探して遊んだことや、「家に持って帰りたい!」と言っていることをお伝えすると、お母さんはT君に「よかったね、だんご虫探せて」「じゃあ、持って帰ろうか」と、すぐ返事をしていました。
 次の預り保育の時、またT君は園庭でだんご虫探しをしました。
毎回、石やプランターを動かしているので、だんご虫も引っ越ししてしまったのか、その日は2匹しかいませんでした。
 お母さんが迎えにいらした時、私がT君に「だんご虫どうする?」と聞くと「家にいるから今日は持っていかない」と言うので
「じゃあ、だんご虫、さっきいた所に返して来ようか」とT君と話し合っていると、それを聞いていたお母さんが、一緒に迎えに来ていた弟のM君(2歳)に「だんご虫、欲しい?」と声を掛けたのです。
M君が「うん!」と頷いたので、だんご虫はケースに入ったままM君のもとに渡りました。M君は自分のものになっただんご虫を見ながらにこにこし嬉しそうであり、満足顔で弾みながら帰りました。

 どこにでもいるだんご虫「家にもだんご虫いるから持って来ないで!!」ではなく「今日は持っていかない」と言うT君の気持ちを受け止め、さらに側にいた弟のM君に「だんご虫ほしい?」と声を掛けたお母さんの一言に私はびっくりし、お子さん一人ひとりの気持ちを尊重し、対応している姿に感動しました。
 T君の家には、お兄ちゃんやお姉ちゃんが見つけてきただんご虫もいるそうです。

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