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お泊まり会(その3)…「足でパー」編

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 私(嶋田)は、事務という立場上、子ども達とはあまり関わらない様にしています。
 それでも、ある時は「給食のおばさん」そしてある時は「保健室の先生」や「先生のお手伝いさん」として子ども達と接する機会があるので、ほとんどの子と1度は話をしています。
 
 ところがX男君とは、既に年長だというのに1度も話をしたことがありません。X男君は『シャイ』なのか、いつも遠くに居て、私が笑いかけても近寄っても来ませんし、無表情なのです(お友達とは普通に遊んでいるのにですよ)。

 私は、以前からX男君と関わってみたいと思っていました。そのチャンスが…

 寝る準備のひとつに「タライのお湯で足を洗う」ということがあります。子ども達は、パンツ一丁でやって来て3個のタライに、みんな代わる代わる足をつけ、スポンジでゴシゴシ洗います。
中には、家のお風呂の要領で身体まで洗い、パンツを濡らしてしまう子もいます。

 この時、幸運にもX男君は一番最後でした。X男君は、私と二人きりなのに黙々と足を洗っています。私は、同じ様にタライに入り
「ねぇ、X男君…足でパー出来る?」
と聞いてみました。
X男君は、無言で足をお湯から出し、指を開こうとしましたが…出来ません。
私は、ちょっと得意げに
「足でパー出来るの、嶋田先生の自慢なんだぁ♪」
と言いながら、手の指のように足でパーをして見せました。
X男君は…無言のまま私の顔を見て、初めて「ニヤリ」と笑ったのです。その笑顔は「足でパーが出来てすごい!」というよりは「嶋田先生って、おかしな人なんだ!」あるいは「嶋田先生の秘密を見た!」という感じに見えました。

 翌朝、X男君にバッタリ会いました。
X男君は私の顔を見て、自分の方から、また「ニヤリ…」と笑ったのです。
 私は、ただそれだけで、何だかうれしくなったのでした。

 明日は、お泊まり会(最終回)として、「クラス便り」から担任の阿部先生の感想を掲載します。

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