知恵(年中)
- 2009/01/22 10:33
- カテゴリー:子どもの生活の中から
年中担任のあかね先生から聞いたお話です。
―1月21日(水)の自由時間の出来事―
S君が広告の紙を丸めて作った剣を3〜4本つなげて天井を突いています。
「届いた!」届くと嬉しくて、また突く…を繰り返し、やがて剣は折れてしまいました。
S君はセロテープで直そうと試みましたが無理のようです。
しばらく、近くにいたM子ちゃんと一緒にセロテープで奮闘しましたが折れたままです。
やがて、ガムテープを持っていたT君をみつけ、3人でガムテープ作戦です。(それでもダメなんですねぇ…)
S君「わかった!」と、空き箱を持って来ました。
T君「箱をくっつけるの?」
M子ちゃん「ここに(箱の横を指差し)穴開けてぇ…」
S君「いいねぇ!」
T君が箱の横に穴を開け、そこに剣を通しました。
S君「よ―し!」と持ち上げました。
…やっぱり折れ、M子ちゃんがガムテープを貼り、S君が「よし!」と持ち上げ、今度は違うところが折れ…
持ち上げるたびに、うれしそうに「できた―!」と3人で歓声を上げ、折れると補修をしばらく繰り返して…お片づけの時間になりました。
大人では、箱を付けたら重くなり、余計折れやすくなると考え、そんなことはしないですね。
でも子どもは、何でも思いつくままやってみて、ダメでも工夫をすることを楽しみながら繰り返します。
私(事務)が、この話をあかね先生に聞いた時に、子ども達の『あきらめないこと』にはもちろん感心しましたが、あかね先生が側で大人の目線からのアドバイスをするでもなく、辛抱強く見守っていたことが素晴らしいと感じました。
子育て経験者の私は(娘が小さかった時に)つい口を出していたことを思い出しました。
『知恵』は、与えられた物はなかなか身に付かず、自分で体験し得た事は生涯忘れないのです。それに気付かされたのは、白梅幼稚園に勤めてからでした…(その時、娘は小6でした)
幼児期に良かれと思ってやっていたことで、娘には大きくなってから返って苦労させてしまったようです…(汗)